hyperMILL機能概要

hyperMILL

hyperMILLは、2D、3D、高速加工、同時5軸加工からmillTURNモジュールによる複合加工、さらにはマルチブレード、タービンブレード、ブレード、チューブ、タイヤなどの形状を加工する専用アプリケーションまで、幅広い加工手法を備え、極めて複雑な加工対象の加工プログラミングを実現できます。
統一されたユーザーインターフェースをもつ一つのCAMソフトウェアによってすべての加工が行えることにより、各プロセスが統合され、加工時間の短縮、さらに信頼性の向上がもたらされます。プロセスの安全性、対費用効果、品質を最大にします。

2.5D加工

効率的に切削加工、穴加工をプログラム

部品や金型の製造現場で行われるプレート材への加工、そこでは非常に多くのポケットや平面部、輪郭、穴あけなどに対応できる加工能力が要求されま す。そのために用意された数々のインテリジェントなメカニズムが、たとえば、ポケットや穴などのフィーチャーを自動的に認識する機能により、プログラミング時間のさらなる短縮を実現します。

    < 切削加工 >

  • ポケット加工
  • 長方形ポケット加工
  • 勾配付きポケット加工
  • 輪郭加工
  • 勾配付き輪郭加工
  • 面取り加工(3Dモード)
  • 削り残り部加工
  • フェイス加工
  • プレイバック加工
  • プランジ加工
  • 多軸割り出し加工

    < 穴あけ加工 >

  • センタリング
  • シンプルドリル
  • 高速深穴サイクル
  • 深穴サイクル
  • リーマ タッピング
  • らせん加工
  • ファインボーリング
  • ヘリカル穴あけ加工
  • 円形ポケット
  • ガンドリル



ポケット加工

直線またはテーパーのある輪郭のポケット加工向け。アイランド(島)と削り残り部を自動で認識します。オープンポケットと閉ポケットは、ポケット加工手法を使用しても問題なく加工できます。



輪郭加工

パス補正、自動削り残り部検出、工具の到達が難しいアンダーカット輪郭の加工のオプションを使用して、開輪郭と閉輪郭の加工を最適化します。



削り残り部加工

2.5Dの輪郭加工およびポケット加工では、大きな工具では加工できない領域もあります。削り残り部加工手法では、参照ジョブとして指定された加工の未加工エリアを検出し、小径工具によるツールパスを生成します。



プランジ加工

2D曲線をベースとするプランジ加工では、難削材であっても垂直輪郭の荒加工と仕上げ加工を効率よく実行できます。



5軸割り出し加工

すべての2.5D加工手法は、工具傾斜角度を固定した多軸割り出し加工にも適用できます。このプロセスでは、加工方向はフレームを使用して定義されます。シンプルなフレーム定義と管理により、傾斜軸/回転軸である4軸と5軸を使用して機械加工をプログラミングする際にユーザーを支援します。NCプログラムでトランスフォーメーションを利用すると、同一平面内、もしくはイケールに取り付けられた複数の製品に対するプログラムを簡単かつ便利に作成できます。すべての繰り返しの加工についても干渉とパスの最適化のチェックが行われます。

3D加工

簡単な部品から複雑な部品までもカバーする効率的な3D加工

荒加工と仕上げ加工に対応した多数のモードにより効率的な3D加工が実現します。ツールパスは、最適化された製造時間を達成するために常に計算されます。その一例は、不必要な早送りと無駄な動きの回避です

 < 切削加工 >

  • ストック荒加工
  • 走査線仕上げ加工
  • 3Dシェイプ仕上げ加工
  • 面沿い加工
  • 3D最適化荒加工
  • 等高線仕上げ加工
  • フリーパス加工
  • 平面加工
  • プランジ荒加工
  • 等高線最適化加工
  • 3次元ピッチ加工
  • ペンシル加工
  • 削り残り部加工
  • リワーク加工
  • 曲線フロー加工
  • リブ加工および溝加工
  • プロービング


荒加工

任意のストック形状を荒加工工程を開始する形状として使用し、等高線ごとに処理していきます。さまざまな最適化オプションにより、非常に効率的な加工が可能です。



仕上げ加工

仕上げ用の加工手法として数多くのものが用意されています。走査線仕上げ加工から3次元ピッチ加工まで、さまざまです。 走査線仕上げ加工により、加工範囲として任意指定した輪郭に隣接するすべてのサーフェイスおよびモデル全体にわたって干渉のない加工が可能です。 3次元ピッチ加工は、傾斜したサーフェイスにも均一な加工ピッチを適用できます。



高速切削加工

精度、面品質、工具寿命および工作機械の動的性能に対する高い要求を満たすために、特別なHSC機能がhyperMILL®に統合されています。



リブ加工

この手法は、リブ形状部の溝部をプログラムするために特別に設計されています。リブ加工では、加工対象となる溝部が自動的に検出され、立ち壁部と底面が別々に加工されます。CAMソフトウェアは、隣接するエリアを完全に加工するために、形状の状態に基づいて適切な荒加工手法を選択します。このサイクルでは円筒形およびテーパー工具やコニカルツールもサポートしています。



3D最適化等高線荒加工

このサイクルにより、HSCに最適化された削り残り部加工用ツールパスが作成されます。以前の荒加工が出発点になります。ストックモデルと最小削除係数の定義により、削り残り部を超高速で計算できます。エアカット時の送り速度を高速化し、効率の高い加工を保証します。



5軸割出加工

すべての3D加工手法は、工具傾斜角度を固定した多軸割り出しにも適用できます。このプロセスでは、加工方向はフレームを使用して定義されます。シンプルなフレーム定義と管理が、傾斜軸/回転軸である4軸と5軸を使用する加工オペレーションをプログラミングする際に役立ちます。NCプログラムでトランスフォーメーションを利用すると、同一平面内、もしくはイケールに取り付けられた複数の製品に対するプログラムを簡単かつ便利に作成できます。また、すべての早送り移動について、干渉チェックが行われ、パスが最適かされます。

高精度加工

完璧な面品位を実現

超精密加工および極めて滑らかな仕上がり面が要求される部品では、研磨や研削といった追加工程が必要になることが少なくありません。hyperMILL®は、高品質な仕上がり面を効率的かつ確実に得られるサーフェイス加工用の優れた各種機能を標準で搭載しています



完璧な仕上がり面品位

「高精度モード」を使用すると、近似計算モデルではなく実際のCADモデルの面を使用してツールパスが計算されます。許容誤差がµm範囲内の極めて精密な加工を実現できます。NCポイントが切削トレランスに合わせて最適化されるので、均一な切削パターンが得られます。



つなぎ目のない仕上がり

多くの場合、加工の効率を上げるため、対象製品の加工領域を複数に分割し、異なる工具と切り込み量で加工します。ツールパス同士をブレンドする「スムーズオーバーラップ」機能により、ツールパスを最適化し、隣接する面またはツールパス部の間のつなぎ目部分をほとんど識別できないレベルにまで仕上げます。



バンパーの高精度加工

金型製造の分野の加工事例をご紹介します。ここでは、さまざまな高精度加工向けテクノロジーの活用をご覧いただけます。こちらの製品の優れた面品位は、ボールエンドミルおよびバレル工具を使用して実現しました。隣り合う面のつなぎ目はほとんど識別できません。



エッジの高精度加工

鋭角なエッジを保護したり、加工対象となるサーフェイス全体を削り残りなく加工する場合に、「自動面延長」機能によって、選択した切削面の境界部を延長することができます。これによりエッジ部の加工結果が改善され、CADモデルを事前にマニュアルで修正する必要もなくなります。



高効率かつ高品質な切削加工

高品質な仕上がり面を得るには、パス間の距離を大きく設定することも非常に有効ですが、この加工を実現するのが非常に大きなR径を特徴とする革新的なバレル工具です。各種バレル工具をサポートするhyperMILL® MAXX Machiningのオプション機能により面を効率的かつ安全に加工できます。工具の軸方向と進行方向は完全自動で計算され、干渉の発生を確実に防ぎます。その結果、卓越した面品位を維持しながら加工時間を大幅に短縮できます。

5軸加工/5 軸専用アプリケーション

革新的なCAMテクノロジー5軸パイオニア

高度な技能が要求される形状、自由曲面、深いキャビティなどの加工に最適です。 3 軸加工よりも際だって効率的であると言えます。荒加工から仕上げ加工までの全工程で同時加工とインデックス加工に対応した各種の強力な5軸加工機能を提供しており、ユーザーは最高の仕上がり面品位で加工することができます。

  • 傾斜させた座標を使用した加工アプリケーションの容易なプログラミング
  • 加工アプリケーションの容易なプログラミングおよび干渉回避による信頼性のあるプロセス
  • 複数の軸を傾斜させた加工が利用可能:3+2、オートマチックインデックス、同時5軸加工
  • 等高線加工または削り残り部加工などの使い慣れた3D加工手法を拡張しし、5軸加工をサポート
  • サーフェイス、キャビティ、特殊加工タスク向けの広範に渡る多彩な加工手法
  • すべての5軸加工をhyperMILL®インターフェース上で利用可能
  • 曲率を持つサーフェイスや周回するサーフェイスに対する簡単かつ短時間でプログラミング可能な5軸シェイプ荒加工と仕上げ加工

インペラー、ブリスク、タービンブレード、チューブ、タイヤ金型など、5軸加工を必要とする複雑な形状に対する完全な加工をおこなうソリューションを、パッケージとしてそれぞれに提供してい ます。インテリジェントに自動化された機能、最適化された加工手法、シンプルなワークフローにより、特別な専門知識がないユーザーでも、加工サイクルを効率よく確実にプログラミングできます。



インペラー/ブリスク

インペラーとブリスクを、特別な知識がなくてもこのアプリケーションでプログラミングできます。マルチブレードパッケージに統合され自動化された機能により、入力が必要なパラメータ数は最小限で済みます。実績のある干渉チェックは、非常に高いレベルのプロセス信頼性を保証します。剛性のある工具を使用することができるので、大きな切り込み量と送り速度を指定して加工できます



タービンブレード

ブレードパッケージは、加工プロセスを簡略化し、プログラミング時間を大きく短縮できる多彩な自動化機能を搭載しています。徐変フィレットを加工するローリングボール機能、仕上げ加工の最適な加工開始位置を自動設定する最適設定機能、工具と凹面状サーフェイスの干渉を回避するリード角自動補正機能などがあります。



チューブ

エンジンの吸気管および排気管、ならびにポンプおよびコンデンサー用のインレットパイプおよびアウトレットパイプ用です。5軸チューブ加工を使用すると、単純なガイドカーブを使って、ひとつのオペレーションで大きくアンダーカットとなる形状を連続的に加工していくことができます。データ形式、トリムサーフェイス、ギャップの修正、サーフェイス構成などに配慮する必要はなく、これらの事前修正をすべて省くことができます。この使いやすいパッケージにより、時間のかかる事前チェックを実施せず、すぐに結果を得ることができます。実績のある干渉チェック/干渉回避システムにより、5軸加工が高い信頼性で実行されます。



タイヤ

金型やマスターモデルを問わず、タイヤモジュールはタイヤ金型を従来よりも経済的に加工します。自動化、加工手法、および特殊機能は、カットソリッド機能やストーンインジェクタ機能などを利用することで、プログラミングのプロセスを簡略化できます。タイヤのピッチモデルの配列には、、タイヤクロックを定義します。この機能により、各パターン(ピッチ)のプログラミングは一度だけで済みます。ツールパスもタイヤ上の適切な位置にコピーされます。その際、セグメント自動生成機能によって、セグメント境界を横切るツールパスは自動的にトリムされます。さらに、ツールパスが最適化されるため加工時間が大幅に短縮されます



ブロー成型

ブロー成型金型において重要視される品質特性は、精彩で光沢のあるサーフェイスと、細部に至るまで完璧なサーフェイス同士の接合です。優れた CAM ソリューションがあれば、そういった厳しい要件すらも確実にクリアすることができます。

ミルターン機能

旋削加工と切削加工を 1 つの CAM ソフトウェアで

一つのCAMソリューションで、複合加工機に対する切削と旋削の加工サイクルを簡単にプログラミングすることができます。ミルターン機能は hyperMILL® に完全に統合されています。これにより、工具DB、ストック更新、干渉チェック、およびポストプロセッサーを、あらゆる切削および旋削作業と連携させることができます。

  • 旋削荒加工
  • 旋削オフセット荒加工
  • 旋削仕上げ加工
  • 旋削溝入れ荒加工
  • 溝入れプレンジ荒加工
  • 溝入れ仕上げ加工
  • 旋削端面溝入れ荒加工
  • 旋削端面溝入れプランジ加工
  • 旋削端面溝入れ仕上げ加工
  • 旋削突っ切り
  • 穴あけ加工
  • ハイパフォーマンス旋削加工
  • 同時3軸荒加工
  • 同時3軸仕上げ加工


ミルターン加工

マシニングセンタに旋削機能が付加されることで、最大の加工効率がもたらされます。hyperMILL® の非常に効果的な切削加工手法は、旋削加工と組み合わせることで、想像すらしなかった可能性の扉を開くものとなりました。つまり、hyperMILL® CAM ソリューションにより、どのような加工を行うときでも、より一層の効率性、高精度な加工結果、最大限の安全性というメリット享受できます



ターンミル加工

マルチタスク加工機のプログラミングは、プログラマーにとって最も要求の厳しい作業の一つです。複雑で多岐に渡る工程のプログラミングを問題なく行うには、かなりの経験が必要です。適切な CAM システムがあれば、様々な場面で大いに役立ちます。hyperMILL® ターンミル・ソリューションを活用することにより、信頼性の高いツールパス生成と、工具干渉を未然に防ぐ確実な機械動作シミュレーションが実現可能です。

ワイヤーEDM

業界トップの OPTICAM ワイヤカットモジュールを hyperCAD®-S に完全統合

OPTICAMを使用すると、単純な2軸の動きか複雑な4軸の動きかにかかわらず、ワイヤーEDMのNCプログラムを効率的かつ柔軟に作成できます。OPEN MINDは実績のあるOPTICAMワイヤカットモジュールをhyperCAD®-S CADソフトウェアで提供します。

動作環境


OSWindows 10 64bit
CPU【最低】Intel Core i5 プロセッサー以上
【推奨】Intel Core i9プロセッサー以上
メモリ【最低】16GB
【推奨】32GB
HDD10GB以上
グラフィックカードOpenGL 4対応グラフィックカード
推奨:NVIDIA Quadroシリーズ メモリー2.0GB以上
例)NVIDIA Quadro P1000